自律神経失調症・慢性前立腺炎・円形脱毛症・慢性上咽頭炎・目の疲れ・首こり・肩こり・腰痛が得意な鍼灸・マッサージ院
名古屋市緑区の鍼灸整体院 - ライフ治療院

鍼灸が効くメカニズムは?

鍼灸はどうして効くのか?

 

鍼灸を受けると… 身体の変化は単純なものではなく、皮膚・筋肉や神経・脊髄や脳でそれぞれ違う作用が起こります。特定の神経やホルモンを抑制、促進したり複雑な作用を起こします。

 

研修会や学会で学んだことを参考にご説明します。

効果:① 血流の改善

血管が広がり、筋肉のコリが柔らかくなります

固くなった筋肉に鍼を刺す、お灸をすえることで、眼で見えないくらいの 小さな傷 をつけます。

すると傷を治すために、血管が広がり血行が良くなります。

下記の画像のような鍼灸により皮膚が赤く充血することを「フレアー現象」といいます。

鍼灸により血流が改善されることで、引きつった筋肉のコリ(筋肉が硬い➡収縮している)が柔らかくなります。

急性の痛みを感じさせる「発痛物質」を患部から減少させます

急性のぎっくり腰、寝違い、関節炎、捻挫、打撲などの 炎症性の痛みは、「発痛物質」が患部に停滞することが原因です。 

痛みの発生源となる「発痛物質」は、傷の痛みや炎症に対して、より神経を敏感にさせ痛みを感じやすくさせます。

そこで、鍼灸治療により血管を広げ、血流を良くすることで患部に停滞している「発痛物質」を押し流し、痛みを軽減させます

したがって、レントゲンやCT、MRIの画像により椎間板ヘルニア、関節の変形や関節間の狭窄と診断されても、炎症性の痛みの場合には直接関係ないものが多いと思います。

※発痛物質とは⇒ブラジキニン、ヒスタミン、アセチルコリン、セレトニン、カリウム、水素イオン、プロスタグランジンE、サブスタンスP 

 

効果:②痛みの感受性を変える
◎鎮痛効果 その1
海外の大学のグループは、MRIを用いた臨床研究で、鍼の刺激が脳内のモルヒネ様物質(オピオイド:脳内麻薬)を分泌する神経を刺激することを報告しています。
鍼灸をツボや反応点に施すと、その刺激が神経や脊髄を通って脳の中脳に入ります。
鍼灸の刺激が中脳に入ると、オピオイド(脳内麻薬)の分泌が促進され、痛みを脳に伝える神経に働き 痛みを軽減してくれます。
 
◎鎮痛効果 その2
最近の研究では、鍼灸の刺激が視床下部に入ると、抗ストレスホルモンであるオキシトシンを放出させることも解ってきました。鍼灸の刺激は、オキシトシンとオピオイドを初めとする脳内物質の分泌に影響を与え、痛みを軽減させます。
◎鎮痛効果 その3
鍼灸の刺激が脳まで届かずに、脊椎の反射のみで返ってくる反射です。
痛みのある患部周辺の圧痛点に鍼灸を施すと、その刺激が脊髄に入り反射が起こります。
その時に、抑制性の神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸・GABA(ガンマ-アミノらくさん)の分泌が促進されます。
このγ-アミノ酪酸・GABAには、鎮痛作用があるため圧痛点の刺激により痛みが軽減されます。
効果:③自律神経の調節力を高める
鍼灸の刺激は、自律神経の「交感経系に影響」を与えています。
鍼灸の刺激中や直後は、交感神経が興奮して 血管はいったん収縮します。
鍼刺激が終わり、一定の時間が経つと 交感神経の抑制が認められ血管は弛緩します。
鍼灸の刺激で、自律神経系の揺れを引き起こして、正常化するきっかけを作ります。
自律神経、ホルモン、免疫などの全身の調節系を整えることが西洋医学にはない利点だと思います。

 

【実験1】

目の瞳孔の直径を ①鍼を刺入する前、②刺激中、③後…と観察しました。 

瞳孔は、交感神経が興奮すると広がり、抑制されると小さくさなります。
このような理由から瞳孔の直径で交感神経の反応がわかるわけです。

 

◎瞳孔直径測定器:イリスコーダー

【実験】
人数:5名

刺激部位:上天柱(後頚部のツボ)画像の赤丸

方法:10秒雀啄(刺激)  瞳孔の直径をイリスコーダーにより測定しました。

【結果:データー】

◎刺鍼前(Before 60 sec) :瞳孔

◎刺鍼中 (Needling 10 sec) :刺鍼前よりも瞳孔直径は大きくなる交感神経興奮

◎刺鍼後 (After 60~180 sec):刺鍼前よりも瞳孔直径は小さくなる交感神経抑制

 

※下記の折れ線グラフを参照

【結果:データー】

【実験2】

当院では良導絡測定をPCにより解析して治療の参考にしています。

良導絡測定とはノイロメーターにより皮膚の電気抵抗を測定することで交感神経系の興奮と抑制状態が把握できます。

 

例)良導絡測定による治療前・直後データーの比較

 

① うつ病 向精神薬を服用中の測定データー

50代女性 / 抗うつ薬、安定剤、睡眠薬などを長年飲み続けている方の治療前・直後の測定結果です。

治療直後の測定データーの変化は少なく、薬により脳や自律神経の正常な反応性は抑えられていることが考えられます。

そのために、鍼灸治療も工夫が必要か、ある一定の期間の継続治療が必要になります。

このようなパターンの方には、身体と心、また、生活習慣等の指導も同時にいたします。

 

◎折れ線=青:治療前 赤=治療直後

 

② 肩こりの測定データー

30代女性 / 肩こりの患者さんの良導絡測定結果です。

デスクワークの疲れによる肩こりです。

適切な治療を施せば、下記画像のように 治療前・直後で変化のある測定データーになります。

これは、鍼灸の刺激により身体を治すスイッチがONになった状態です。
筋肉がゆるみ、血液循環が改善されることが予測されます。

 

◎折れ線=青:治療前 赤=治療直後

 

 

鍼をすると、交感神経の緊張も緩和して血液循環も改善されます。

このように鍼の刺激で交感神経をゆさぶります。その結果、刺激がきっかけとなり、治す力を高めます。

もう少し解りやすく説明すると、鍼灸の刺激が、自然治癒力のスイッチをONに切り替えます。

Twitter