良導絡治療
良導絡とは

中谷義雄 博士
良導絡治療は、
正式名を良導絡自律神経調整療法(りょうどうらくじりつしんけいちょうせいりょうほう)といいます。
昭和25年 故中谷義雄医学博士(以後中谷と称す)が京都大学医学部生理学教室で腎臓病患者の皮膚の通電抵抗を計測中、一定の電気の良く流れるラインがあることに気づきました。(良導絡では、電気抵抗という用語は使わず、通電抵抗といいます)。

その後、多数の文献を調べていくと、東洋医学で気血が流れているといわれている経絡のなかの 腎経絡と類似したラインだということが解りました。
研究熱心な中谷はいろいろな病人の皮膚の通電抵抗のパターンを集積して統計をとった結果、経絡と類似した24本のラインが現れることを発見しました。
このように健康者ではなく、病人の皮膚の通電抵抗を計測していくと、電気の特に流れやすいポイントが現れます。そのポイントを電気の導かれやすい点として反応良導点と呼び、良導点を結んだラインを良導絡と呼ぶことにしました。
良導絡現象や反応良導点は「皮膚交感神経の反射」
大阪医科大学麻酔科 故兵藤正義教授は、交感神経ブロックを行うと、その支配領域の皮膚の電気抵抗は極端に高まり(電気が流れにくくなる)、反応良導点や良導絡現象は消失してしまうとの報告があります。
また、交感神経興奮剤を投与すると全身的に電気は流れやすくなり、反対にイミダリンなどの抑制剤を与えると流れが悪くなります。
つまり、良導絡現象とは、内臓や筋肉、関節に異常があると、その異常な信号がいったん中枢(脳や脊髄)に伝達され、また、その信号が交感神経を介して皮膚や筋肉に投射されたものが皮膚上に現れる反応良導点や良導絡現象ということができます。
したがって、皮膚上の交感神経の興奮性を示しているのが、反応良導点であり良導絡現象といえるのです。
良導絡測定の実際
では、実際の臨床では、良導絡の測定はどのようにおこなわれるのでしょう?

PCに表示されたノイロメトリー
中谷は良導絡専用グラフ(ノイロメトリー)を用いて、24本の良導絡のバランスを測定することを考案しました。
当時は、アナログのノイロメーターでしたが、現在では、コンピューター化された測定器が使われています。
①ノイロメーターで代表測定点を測定します。
代表測定点とは、24本の良導絡それぞれの状態を表す部位です。手首・足首の周りに集中しています。

②PCの画像に以下のようなグラフ(ノイロメトリー)が表示されます
ノイロメトリーの解説
平均値とは、24の良導絡の測定値の平均を求めた数値です。
別名:元気度といい心身の活力を表します。
生理的範囲とは、健康人でも日によって通電抵抗値が変動します。その幅をいいます。
治療前・直後のノイロメトリーによる考察

治療前と直後のデーターを比較することで、鍼灸の刺激がどのように生体反応を導いているのかがわかります。
要するに、治療直後 ノイロメトリーのバラツキに変化があれば、刺激効果があったことを実証できると思います。つまり自律神経の反応性が良いことを意味するわけです。2~3時間経つと、バラツキも落ち着き、自律神経も安定して症状も改善されやすい体調になります。
良導絡治療では
①鍼灸の刺激 → ②自律神経をゆさぶる → ③治癒力が調整する →①刺激
このような刺激の繰り返しで、自律神経の耐久力や乱れを調整していきます。
結果として 症状を快方に向かわせることになるのです。
※最後に良導絡治療の利点を述べます。
1、病名がわからなくても、治療方針が立てられる。
2、治療点が、客観的に探索できる。(反応良導点)
3、良導絡測定により、患者さんの全体像、今後の症状の治り方が推測できる。
4、平均値(元気度)により、交感神経の興奮性がわかる。
5、良導絡学派が使用する、自律神経調整鍼は、痛みや自律神経失調症に速効性があり、かつ、持続性が良い。
6、良導絡測定は再現性があり、客観的に目で見て理解(PCモニター)できる。
良導絡の興奮性を測定して数値を求め、自律神経の調整をすることにより、自然治癒力を求め、疾病治療、健康増進に役立つ治療法です。






